学芸大学駅は、おしゃれなショップやカフェが集う中目黒から、電車ですぐの人気エリア。駅周辺には、チェーン店からブティック、そしてアパートが混沌と集まっていますが、駅から少し歩けばカフェやパン屋さんなど、素敵なスポットをたくさん発見できます。今回HereNowでは、学芸大学駅から徒歩10分圏内にあるスポットを紹介。まずは、大人気の『HIGUMA Doughnuts』からスタートです。
    テキスト・撮影:ベン・デイビス

    POSTED on 2020.05.24

    UPDATED on 2020.05.27

    Higuma Doughnuts

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    学芸大学に行った際に、真っ先に食べてもらいたいのが、『HIGUMA Doughnuts』のふわふわのドーナツ。『HIGUMA Doughnuts』がオープンしたのは、2016年6月のこと。それまでは2年間に渡り、フェスやフリーマーケット、そして屋外イベントにポップアップショップとして出店していました。

    ここの店主であり、お店のデザインなども手掛けるのは、春日井順さん。彼がドーナツに魅了されたのは、カナダに住んでいたとき。地元のドーナツ屋さんがローカルの人達にとっての憩いの場であったからだと言います。

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    カナダから帰国後、春日井さんの出身地である北海道の食材の魅力を広めたい、という想いから、「北海道の小麦粉、牛乳、バターと砂糖を使えば、美味しいドーナツが作れるのでは?」とひらめき、『HIGUMA Doughnuts』が始まったのだそうです。その後3年間、ひとつひとつの食材の良さをうまく活かせるよう試行錯誤を重ね、いまのドーナツが誕生しました。

    春日井さんは、「昔からあまり甘いものが得意じゃなくて。だからアメリカによくあるあま~い、クドいドーナツじゃなくて、材料の味がシンプルに伝わるドーナツを作ることにしたんです」と話します。

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    子供を抱えた母親たちや、外のベンチで陽を浴びながらドーナツをほうばる地元民、そして好奇心旺盛なお菓子好きたちが集まる『HIGUMA Doughnuts』。いまや常連も増え、春日井さんがカナダで目にした「ローカルの憩いの場」に確実に近づいているようです。

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    ドーナツの種類も、大人気のプレーンをはじめ、シナモンシュガー、チョコレート(フランスのチョコと北海道の生クリームをブレンドしたもの)、ラズベリージャム、そして季節限定のハニーマスカルポーネ味、と豊富。

    『HIGUMA Doughnuts』が人々を虜にしてしまうのは、なんといってもそのシンプルな甘さ。それに加え、満腹感もしっかりと与えてくれるドーナツは、学芸大学エリアの散策のスタートに、ぴったりなスポットです。

    toff

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    学芸大学駅を背に北方向に進むと、駒沢通りの端にある五本木エリアに辿り着きます。その五本木エリアの交差点に行くと、シンプルな看板とベンチが外に置いてある、メンズウェアショップ、『toff』が見えてきます。

    『toff』が取り扱うのは、「上質で、品と色気のある」をモットーに選び抜かれたアイテムたち。日々のコーディネートに欠かせないボトムスからシャツ、靴にアウターが揃います。

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    流行よりも、「長く着られるかどうか」を重要視する『toff』では、東京発のブランドであるAURALEEやCOMOLI、大阪のBuddy Opticalをはじめとする様々な国内外のブランドを取り揃えています。最近では、COMOLIとコラボレーションし、本数限定でデニムのパンツをリリースしたばかりです。

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    厳選されたベーシックアイテムを展開することによって、ニットのセーターであろうと、カジュアルなウィンターコートであろうと、長く付き合っていける服選びを提案してくれるのが『toff』の魅力。店構えもこじんまりとしていて、居心地も良いため、落ち着いて店内の商品を吟味することができます。

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    また『toff』の周辺には、レコード屋の『JAZZY SPORT MUSIC SHOP』やセレクトショップがいくつか点在しているので、『toff』をきっかけに、五本木エリアをぶらついてみるのもよいでしょう。

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    目黒ひいらぎ

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    五本木エリアから学芸大学駅へ引き返すと、駅の北側から駒沢通りまで延びる商店街の外れに、碑文谷公園へと向かう細い道があります。この道沿いにあるたい焼き屋さんが、『目黒ひいらぎ』です。

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    歩道から2メートルもない位置にカウンターを構えるコンパクトな店内。『目黒ひいらぎ』は、店主の野中さんによって、2011年にオープンしました。

    「たい焼きが日本に誕生してから、もう100年以上が経ちます。古くから親しまれてきた食べ物が、いまも変わらずここにある。高齢者をはじめ、もっと多くの若者にも気に入ってもらえると思っています」と野中さんは話します。

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    野中さんは、北海道から仕入れた小豆を四時間ほど煮て、毎日新鮮なあんこを作っています。甘いあんこができあがると、皮に落とし込み、30分ほどかけてじっくりと焼いていきます。すると外はパリパリ、中はふわふわ、そしてあんこがぎっしり詰まった絶品のたい焼きが見事出来上がり。

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    最初に紹介した『HIGUMA Doughnuts』とおなじく、『目黒ひいらぎ』は、お昼前の早い時間からお店を開けています。お店の前にはベンチがあるので、たい焼きをその場で食べるのもよいですし、おうちに帰るまでとっておくのもよし。学芸大学を訪れた際には、外せない絶品スイーツです。

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    徐々に日が暮れはじめ、夜の幕開け。居酒屋、レストラン、そしてバーなどが集う学芸大学の東口商店街にさらなる活気が生まれてきます。

    商店街の狭い横道にたたずむのは、日本酒専門の立ち飲み居酒屋、『圭(けい)』。シンプルな外装で、外からでも中が確認できるガラス張りの店舗。じつはここ、三軒茶屋にある日本酒専門店『采(サイ)』同系列のお店なのだとか。

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    中に入ると、日本各地のお酒が100種類ほど大きな棚に並ぶのが目に入ります。幅広い客層に楽しんでもらえるよう、スタッフがこだわり抜いた日本酒のセレクトは、頼れる酒屋や蔵元より取り揃えたもの。『圭』では酒蔵と手を組み、オリジナルの日本酒を作ることもあるとのこと。手書きで記されたメニューには、お肉、お魚、漬物、サラダ、など日本酒に合うおつまみがズラリと揃います。

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    立ち飲み屋のいいところといえば、スタッフとの距離感が近いところ。そして『圭』は、通常のレストランや居酒屋よりはこじんまりとしているため、気を張らずに楽しむことができるでしょう。

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    日本酒を愛すスタッフは、「駅から割と近いので、電車がくるまで本を読んだり、カフェに立ち寄るのではなく、ここで“一杯やってから出かけよう”と思ってもらえれば嬉しいです」といいます。

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    Endress

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    学芸大学の最後を締めくくるは、お店に並ぶ商品すべてが「ユニーク」の一言に尽きる古着屋『Endress』。床屋、パチンコ、カラオケが並ぶ雑多な道を突き進み、薄暗い灯りが灯る角に、静かに立つお店です。

    『Endress』は、地域住民の帰宅途中や、駅へ向かう際に「気軽に立ち寄れるスポット」を目指すべく、2015年にオープン。洋服がかかったラックがお店の目印です。

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    もともと6つのカウンター席が並ぶスナックバーを、オーナーの清水さんの手によって、古着屋に改装。スナックバーが持つ昭和の名残りを保ちつつ、改装に挑んだそう。中に入ると、古着はもちろん、靴、食器類、民芸品、そしてアクセサリーなど様々なアイテムが並び、中には、清水さんご自身がデザインしたブロンズのアクセサリーもあります。

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    清水さんは、商品の買い付けに行く際に、毎シーズン大まかなテーマを決めるのだそう。1ヶ月のロングスパン中で、旅先はシアトルをはじめ、サンフランシスコやロサンゼルスのフリーマーケットやリサイクルショップ、問屋、倉庫をまわり、時には、シカゴやニューヨークまでも足を延ばすこともあるそうです。

    アメリカから調達したものだけを売るのではなく、日本で見つけた洋服、アートや日用品までもを用意しているのが『Endress』のユニークなところ。例えば、ヴィンテージのスカジャンや、60年代の美濃焼も取り扱っているのです。

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    古着屋にしては、珍しく遅くの時間まで営業しているのもいいところ。長いのれんをくぐったその先は、時がゆっくりと流れる、異国感が味わえる特別な場所となっています。

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