福岡の個性派ギャラリー紹介。アートを楽しむスポット4選

福岡は、ライブハウスやクラブといった音楽のカルチャーに加え、福岡発のグラフィティアーティストやイラストレーターなど、たくさんのアーティストを輩出しています。そんな福岡のアートシーンはどこから生まれるのか!? 福岡でオリジナルな展開をする個性派アートギャラリー、ショップを紹介します。

※本記事は『HereNow』にて過去に掲載された記事です。

2017年4月大名エリアにオープンした、プロジェクトスペース『UNION SODA』

2017年4月に、プロジェクトスペースとしてオープンした『UNION SODA(ユニオンソーダ)』。福岡の新たなカルチャーの発信地として天神の中心地に誕生しました。広々とした空間を活かし、展示会・ギャラリー・イベント・セミナー・撮影等など、さまざまな企画にフレキシブルに対応。レンタルスペースとしてはもちろん、『UNION SODA』による自主企画のイベントも開催され、注目を集めています。

スペース内に一歩足を踏み入れると、大きな窓、そして清潔感溢れる真っ白な壁が広がります。いわゆるホワイト・キューブと呼ばれる造りで、着席で約150名・スタンディングで約250名の収容が可能。「CASE-REAL(ケースリアル)」主宰の二俣公一氏が設計を手がけており、福岡の街のど真ん中にありながらも、不思議と澄んだ空気が通り抜けるような、「都会のオアシス」的な空間に仕上げられています。

また、ギャラリーの隅にはドリンクスタンドが併設されており、オーガニックビールや農薬・化学肥料無使用のフルーツを使ったスペシャリティーソーダを気軽に楽しむことも可能。

これまでにも、福岡のアーティストKYNEとNYのアーティスト MEGURU YAMAGUCHI の初となる合同展や、福岡のYOICHIRO UCHIDA による作品展、i-D JAPAN 編集長・林香寿美や、俳優の村上虹郎、太賀、モデルのラブリ、SUMIRE を迎えたトークイベント、 写真家・川内倫子や阿部祐介の写真展、仕立て屋のサーカス、大橋トリオのライブなど、まさにジャンルに捉われない内容での展開。

イベントに参加するだけではなく、レンタルして表現の場として活用したり、美味しいドリンクを味わいに来たりと、さまざまなシーンで訪れたいスポットの1つです。

UNION SODA
住所:福岡県福岡市中央区大名1-1-3−201
営業時間:企画・イベントによる
定休日:企画・イベントによる
URL:https://unionsoda.jp/

朝7:00からアートとコーヒーを堪能できる春吉エリアの『TAGSTÅ』

福岡の繁華街から少し離れた春吉エリアに位置する『TAGSTÅ(タグスタ)』。ハンドドリップやエスプレッソを早朝から楽しめる立ち飲みコーヒースタンドです。一歩足を踏み入れると、カウンターを中心としたイスのないスタンディング形式のテーブルがいくつか並び、その奥にはギャラリースペースが併設されています。

ギャラリースペースでは、オーナー橋口さんと縁があったアーティストの展示会が行われています。ギャラリーと聞くと、なんだかハードルが高いようなイメージを持ちがちですが「アートへの敷居を低く、気軽にアートに触れられる空間づくり」を大切にしているTAGSTÅのギャラリースペースはとにかく開放的。コーヒースタンドと壁を隔てることなく一体型になっているので、アートとコーヒーをいっしょに楽しめる空間になっています。

また、店内にはBGMが流れておらず、エスプレッソを抽出する音やスチームの音を楽しんでもらいたいという粋なはからいも。さらに、人々の声や雨音など、その日の状況によってさまざまな音が合わさり、“今”しか味わえない空間を作り出しています。

ギャラリースペースと言いつつも、これまでには坂口恭平による展示を始め、カジヒデキのライブ、そしてDJ&トークショーやデッサン会まで、展示に留まらない様々なイベントを開催。ギャラリー内へのコーヒーの持ち込みも可能なので、日常の延長としてアートを味わうことができるスポットです。

TAGSTÅ
住所:福岡県福岡市中央区春吉1-7-11 スペースキューブ1F
営業時間:7:00~20:00
定休日:不定休

古本・雑貨好きからも支持される警固エリアの『gallery LUMO』

天神から少し足を伸ばした警固エリアの古いビルの一角にたたずむ『gallery LUMO(ギャラリールーモ)』。「『創造する人』『表現する人』『感じる人』それぞれがつながって、新しい何かを生み出す」をコンセプトに、写真・デザイン・イラストレーション・陶芸・クラフト作品などの個展・グループ展を行っています。また、従来の「ギャラリー=アート」という枠を超えて、ユニークな企画展も開催。その他にも、アパレルの展示会から研究の発表会などにも利用されています。

これまでに行われた企画展では、北九州市の八幡東区前田にある「有楽映画劇場」が所蔵する、60年代から80年代にかけて上映されたピンク映画、任侠もの、怪獣映画などの宣伝用ポスターの数々が展示された『有楽映画劇場秘蔵ポスター展』や、おばけ・妖怪から、不条理・不安・生理的嫌悪感など、人それぞれの「怖さ」をテーマにした作品展『KWAIDAN-怪談』など、ユニークなものばかり。

また、ギャラリー隣に併設されている『LUMO BOOKS&WORKS』では、オーナーであるイラストレーター・渕上コウジさんとデザイナー・藤本愛さんがセレクトする古本やZINE、雑貨が取り扱われています。さまざまな知的好奇心を刺激してくれるので、時間を忘れて楽しめるスポットです。

gallery LUMO
住所:福岡県福岡市中央区警固1-12-5-201
営業時間:12:00~20:00
定休日:月曜日
URL:http://www.gallery-lumo.com/

1989年オープン。天神の老舗アートギャラリー『三菱地所アルティアム』

天神の中心地にあるファッションビル『イムズ』の8階に位置する『三菱地所アルティアム』。現代アートや写真、ファッション、建築などのさまざまな芸術表現をジャンルに捉われることなく紹介・発信するギャラリーとして、1989年の『イムズ』の開館と同時にオープンしました。九州最大のターミナル・西鉄福岡天神駅の目の前、さらには天神地下街から直結する便利なスポットなので、お買い物のついでにふらりと立ち寄ることができます。

年に8~9回、異なるテーマの企画展を開催し、取り扱う作品も地元のアーティストから、九州ではなかなか見ることができないものなど、それらを「福岡で紹介すること」をモットーにキュレーション。

2012年には、企業によるメセナの充実と社会からの関心を高めることを目的に創設された「メセナ大賞」にて、「未来のうけざら賞」を受賞。「国内外の新しい芸術表現を独自の視点で意欲的に企画。いち早く触れることができる場を提供。四半世紀にわたり、九州・福岡からの文化発信拠点として重要な役割を果たしている」というのが選考理由だったそう。

アルティアムに併設されたアートショップ『.g(ドッドジー)』では、アート書籍や雑貨のほかに、展示に関するものを販売。「若い世代に刺激を受けていただきたい」という想いから、高校生以下は基本的に入場無料となっています。次世代の才能や好奇心を育む場として空間を提供し続けている『三菱地所アルティアム』。新しい感性と、アートとの出会いを求めて気軽に足を運んでみてはいかがでしょうか。

三菱地所アルティアム
住所:福岡県福岡市中央区天神1-7-11 イムズ8F
営業時間:10:00~20:00
定休日:イムズ休館日に準ずる


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